加工機のリバースエンジニアリング
業種 | 金型製造業 |
機械種類 | 金型加工機 |
対象サイズ | 3,100mm×2,000mm×2,400mm |
改造前

改造後

こちらは、長年使用され加工精度が低下した複合旋盤加工機のレトロフィットした事例になります。特に、ビンの口型を加工する専用機として使用されていたため、汎用機への置き換えと最新技術の導入に重点を置きました。
まず、加工機をパーツ単位で分解し、全部品の図面化と配管経路の確認を行いました。変形や入手困難な部品は新規製作し、内部の電気制御部品は最新のものに一新。制御装置はファナック製から三菱製に変更し、顧客のニーズに応じて他社製品にも対応可能です。油圧駆動部分は可能な限り電動化し、コンベアとロボットは専用機から汎用多関節ロボットに変更しました。これにより、部品交換や構造変更が容易になり、コスト削減にも貢献します。さらに、LMガイドを現代の高剛性ガイドに変更し、加工精度を大幅に向上させました。
組み立てにおいては、図面と照らし合わせながら、各部品の精度を確保し、配管経路を正確に再現しました。搬送ロボットの置き換えでは、周辺機器との連携を考慮し、最適な動作プログラムを開発しました。これらの工程を経て、加工機は最新のNC制御装置と汎用ロボットを備えた高精度な加工機として生まれ変わりました。
今回のレトロフィットにより、顧客は加工精度の向上、メンテナンス性の向上、コスト削減を実現しました。また、図面データが整備されたことで、今後の保全や改造が容易になりました。当社では、古い加工機の性能向上に関するご相談も承っております。お気軽にお問い合わせください。