リバースエンジニアリングの技術 ~用途による材質の選定その2~
はじめに

リバースエンジニアリングで古い機械の修理として部品を再生する際、頭を悩ませるのが部品の材質です。
破損した部品と同じ材質で作る場合、元の部品があるのだから測定器具などで測ったり、色で見て簡単に判別できるのではないかと考える人もいるかもしれませんが、なかなかそうもいきません。
本コラムでは、前回に引き続き、具体的にどういった場合でこの材質を選定するのかをお伝えします。
どんな場合にどういう材質を使う?
3.振動が発生する機械の土台部分やケース

特殊な例になりますが、ドリルなどの電動工具の本体や減速機の本体には多くの場合、鋳物を用います。
また、さらに大型のものでは加工機の土台も鋳物を用いることが多いです。
理由としては、鋳物は鋳造品のため、複雑な形状でも成形できることや、振動吸収性が高く、ドリル本体や加工機の振動を吸収する目的で選定されます。
ただ、大量生産されるこれらの部品では型を製作して鋳造する鋳物の強みが生かされますが、ごく少量の生産になるリバースエンジニアリングの場合、たった1つの部品を作るために型を設計、製作して…となると非常に費用がかかってしまうため、鋳鉄の切削加工品などの代案を提示させて頂くことがあります。
4. 大きな負荷がかかる大型のギヤや軸

減速機の出力軸やギヤはモーター単体では動かせないような構造の部品に対してギヤを組み合わせることで回転数を落とす代わりにトルクを上げることで対象の部品をスムーズに無理なく動かすことができます。
そのため、軸やギヤには大きな力が加わることになり、最悪の場合ギヤの歯が折れたり、軸が破損する可能性があります。
そのような大きな負荷がかかる場所にはクロムモリブデン鋼と呼ばれる材料を使用します。
熱処理をすると硬度が非常に高くなる一方、熱処理前の材質は靭性(粘り強さ)もあるため、
ギヤに用いる場合は刃の表面だけ焼き入れ焼き戻しをすることで表面は固く、内部は粘り強い部品となります。
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